くりはら

 広島県広島市西区小河内町1-17-15 TEL:082-232-0555 日休

 天ぷら100円、おでん70円、でんがく300円、でんがくうどん330円、めし小120円、
 めし大150円、うどん330円、肉うどん500円、鍋焼うどん550円、にゅうめん330円、
 トコロテン250円、ビール500円

 非常に人気のある店だ。昼時には店の近くに路上駐車があふれている。メインは
 天ぷら、おでん、うどん。ほとんどの客が頼むのは、天ぷらだ。メニューには天
 ぷらとしか書いてないが、実際の中身はさまざま。客はほとんど全員が常連なの
 で、天ぷらと言わず「白肉、ガリ、血肝を二つづつ!」というように、部位を指
 定して頼んでいる。

 僕はどんな部位があるのか判らなかったので、天ぷらを三つください、と言って
 みた。すると白肉と血肝が供された。白肉などはなかなか噛み切れないので、卓
 上にある俎板と包丁で切り分けで食べる。味付けは各人の好みで、やはり卓上に
 置いてある小皿に、一味唐辛子、粗びき唐辛子、醤油、ポン酢、芥子、塩などを
 出して、つけて食べる。僕は隣の人のやり方を真似て、粗びき唐辛子とポン酢で
 食べたけれど、この組み合せは旨いと思う。天ぷらの衣は厚く、カリカリで、天
 ぷら専門店の天ぷらとは比べられないが、熱々のホルモンは臭みなど皆無で、非
 常に旨い。いくらでも食べられそうだが、衣にじっとりと油を含んでいるため、
 それが邪魔をして量が食べられない。うーん、もっと衣が軽ければ良いんだけど、
 強烈に忙しい中で揚げ立てを出してくれるんだから、文句は言えない。
 
 しばらく店内に居て判明した天ぷらの種類は、白肉、血肝、センマイ、ハチノス、
 ガリ、アギなど。もちろん、野菜の天ぷらもある。おでんは串を三本と、パイプ
 状の何かと(食道か?)、ジャガ芋を食べた。串は色々な部位が刺してあったが、
 どれもトロトロになっており、非常に旨かった。こちらにも臭みは一切ない。煮
 てあるので脂も適度に落ちており、ゼラチンのトロリ感と、軟骨などのコリコリ
 感が、濃い味付けとピッタリ合う。僕はこちらには粗びき唐辛子を振って食べた、
 特にパイプ状のもの(これがガリ?)は、周りの軟骨とパイプ部分のトロリ感が絶
 妙で、癖になる旨さだった。そして、これらのダシをしっかり染み込ませたジャ
 ガ芋も旨い。しかも、このジャガ芋は冷ましながら味を含ませてあった。こうす
 ると、味は染み込むけれど、形は崩れないのだ。
 
 そしてもう一つ、ほとんど全ての人が頼んでいた料理が、でんがくうどん。僕は
 うどんはパスして、でんがくにした。これは、澄んだダシにキャベツや春菊など
 の野菜と、様々な内蔵類を入れて煮たもので、これをうどんの上にかければ、で
 んがくうどんになる。そのままだと、ただのでんがくだ。あらかじめ味は付けて
 ないので、これも自分で味付けして食べる。僕はポン酢をまわしかけ、粗びき唐
 辛子を振って食べた。こちらは非常に上品な味で、ホルモンも腸や胃袋などさま
 ざま。ホルモンからこれだけ上品で旨いダシが出るとは、と驚くこと請け合いの
 旨さだ。確かにこれはうどんにかけて食べたら旨いだろう。僕はツユを最後まで
 飲み干してしまった。
 
 昼は非常に混雑するようで、僕が昼前に入って、しばらくすると、あっという間
 に満席になってしまった。そして、その人たちはほとんど全員が常連なので、お
 ばちゃんたちの忙しさなどお構いなしにどんどん注文する。まったく店の都合を
 斟酌せず、複雑な注文を大声で一気にまくし立てるもんだから、店のおばちゃん
 たちはものすごい忙しさなのだ。しかし、客は皆、すごい勢いでドカドカ食べて、
 すぐに出ていくので、昼を過ぎたら急に人がいなくなってしまった。
 12:00〜13:00は嵐のように忙しいので、初めて行く人はその時間を外すか、常連
 に連れていってもらうほうが無難だ。そんな店なので、サービスは基本的にない
 に等しい。ビールは自分で取ってきて、栓を抜いて、勝手に飲み、精算の際に自
 己申告。天ぷらやおでんも、スタッフが一応、覚えてくれているが、こちらもキ
 チンと覚えておかなければならない。そして、特筆すべきはその料金の安さで、
 一人2,500円あれば飲んで食べることができる。昼食なら500円前後で充分満足で
 きるだろう。
 
 そうそう。この店にはおかずケースが置いてあり、そこから勝手に取って食べる
 こともできる。その中の肉飯が旨いと掲示板で教えていただいた。まだまだ、
 一回や二回訪れたくらいでは、この店の奥の深さは判らないようだ。何度も訪れ、
 自分好みの部位や料理を見つけ出すのも楽しみだ。そして、見つけ出した頃には
 自分も常連客の一員になっているに違いない。(02.05)