さち(さち)

http://hamanet.jp/kaishoku/detail.aspx?txtKshopcd=1879

 広島県広島市中区堺町2-4-27 TEL:082-232-3022 11:00-15:00 18:00-22:00

                            無休/P有 11:30-15:00禁煙
 ロースカツランチ(平日11.00-14.00)850円、
 特選ロースカツ定食(広島県産幻霜豚)1,580円、ひれかつ定食1,280円、
 ロースカツ定食1,280円、かつ丼定食980円、メンチカツ定食980円、
 エビフライ定食1,480円、ロース・海老ミックス定食1,380円、単品は定食-300円

 かつて牛田にあり、閉店してしまった同名店の料理と名前を新たな店主が引き継ぎ、
 復活させたと聞いた。僕はそういう話には弱い性質なので、これは食べなくてはなる
 まいと喜んで出かけた。昼時なのでランチもやっていたけれど、ここは奮発して幻霜
 豚を使用した特選ロースカツ定食をお願いした。店内の掲示を見ると、ウズラ玉子と
 大根おろしが入った天ツユ状の液体に、トンカツをしっかり浸し、衣が柔らかくなっ
 たくらいで食べてくれとのこと。え?衣が柔らかくなったら?ふにゃふにゃの衣のト
 ンカツなんて旨くないし、衣が剥がれるじゃないか、と思っていたら、衣が剥がれて
 も一緒に食べればOKとも書いてあった。うーむ、どんなトンカツが出てくるのだろう
 か。運ばれてきた料理は、山盛のキャベツ、キュウリ、トマトを添えられた、メイン
 のロースカツと、ご飯、味噌汁、漬物という内容だった。ソースがオプションで添え
 られるということもなく、あくまでトンカツはこの店独自のツユで食べる仕組みだ。
 ツユにはきめ細かい大根おろしと生のウズラ玉子が入っている。ツユをよく混ぜた
 が、まずは試みにそのままでトンカツを食べてみた。すると、一見、ごく普通のトン
 カツに見えたにも係らず、衣が強烈に硬く、噛むとゴリリッと草加煎餅を齧ったよう
 な音がした。何という衣の主張なのか。口に入れてもしばらくは、ボリボリ、ゴリゴ
 リと音が続いている。確かに、この衣ならば、少し柔らかくしたくらいが丁度良いだ
 ろうと感じた。次は指示どおり、ツユにしっかり浸して食べたが、少しくらいでは衣
 は柔らかくならない。では、ということで長く浸してみると、今度は肉から衣が脱げ
 落ち、豚肉と衣になってしまった。これではトンカツにならないので、同時に口へ入
 れたが、何だか少々寂しい気持ちになった。刺身と酢飯を別々に口に入れても、握り
 鮨の味にならないのと同じ。トンカツとは、あくまで衣と一体化してこその料理だと
 僕は思うのだ。この店のトンカツの場合、衣が非常に硬く、豚肉との硬度に差が生じ
 てしまうため、どうしても結着が弱くなってしまうのだろう。食べる際にはトンカツ
 を慎重に取り扱うようにするべきだろう。乱暴に扱うと、肉と衣が分離してしまうの
 だ。ツユは、ダシが効いているというよりも、醤油と煮切り酒の風味を強く感じた。
 ほとんど甘さはなく、熟成感もない。油の風味は確実に消し去ってくれるが、僕には
 同時に豚肉の脂身の旨さまで判りにくくしているようにも感じられた。よって、幻霜
 豚にしたのだが、あまりその差というか、違いは判らなかった。幻霜豚自体は好きな
 豚肉なんだけれど。また、ご飯がドカドカ進む味でもない。とにかく、全体的にさっ
 ぱりしており、味も濃くないので、ご飯も少量で済むのだ。ご飯自体は旨かったの
 で、いつもの僕ならおかわり必至のはずだが、この日はトンカツと一膳目のご飯の食
 べ終わりが同時だった。そうそう、ここはご飯、キャベツ、味噌汁はおかわり自由な
 のだ。よって、キャベツをおかわりしたのだが、こちらは実にたっぷり盛ってくれ
 た。キャベツを食べるのも、そのツユを使う。しかし、トンカツと同じ味でやや飽き
 るのと、キャベツの味にはあまり合っていないと感じた。衣が硬いので油切れが良
 く、ツユで食べるためそれがさらにさっぱりしているため、がっつり系のトンカツで
 はなく、さらりと食べられる軽いトンカツを志向する人に丁度良いのではないかと
 思った。具体的には、トンカツソースの濃い味を好まない、年配の方などだ。僕は特
 別トンカツソース好きではないけれど、ご飯と合わせることを考えたら、もう少し別
 の味付けも考えられるのではないかと感じた。逆に、ビールのアテとしてトンカツを
 食べるなら、こういうさっぱりした味付けはなかなか良さそうだ。今度、単品とビー
 ルを楽しみに来てみようかな。ビールをガーッと流し込んで、クリスピーなトンカツ
 を食べるというのは、考えただけで楽しそうだ。フロアスタッフはちょっと素人っぽ
 い控えめさが感じられたが、中でとんかつを揚げている人は、調理歴が長そうだっ
 た。概ね、落ち着いた雰囲気の店だ。昼だけかもしれないが、食後には珈琲のセルフ
 サービスもある。次回は夜にビール+トンカツだな。(05.05)

 昔、牛田の「 <http://hamanet.jp/kaishoku/detail.aspx?txtKshopcd=767> さち」
 の常連だったというシンさんから情報提供あり。頑固な親父さんがやっていて、値上
 げをしないのがポリシーだった。だから、とんかつ定食が580円くらいだったと思
 う。ツユは食べ終わるときには全てなくなるように食べろと指示されたとのこと。こ
 れを読んで僕は、なるほど!と膝を打った。この店のとんかつは銘柄豚の特質を引き
 出すのではなくて、アメリカ産などの豚肉を使っても普通以上に旨いと感じさせると
 ころが魅力なのではないか。とんかつという料理に対する前提が違うのだ。だとする
 と、ロースカツランチ辺りが狙い目かもしれないな。次回はそれを試してみよう。
                                    (05.06)

 再訪。ここのとんかつであれば、おそらくカツ丼が旨いのではないかと思い付き、カ
 ツ丼目当てに訪れた。が、しかし980円である。平日昼のみのロースカツ定食が850円
 であり、ご飯、味噌汁、キャベツがおかわり自由であることを考えると、ちょっと費
 用対効果が悪いように感じられた。カツ丼の場合、味噌汁のおかわりしかできないの
 だ。もう少し安いと嬉しいなぁと思いつつ、運ばれてきたカツ丼を見て、おや?と
 思った。肉が厚いのだ。通常、カツ丼は肉を薄めにして、ご飯と馴染み易くするもの
 だが、この店のとんかつはしっかり厚い。嬉しいけれど、どうなんだろうねと思いつ
 つ、口に運ぶとこれが旨いのだ。こうして食べると、衣そのものが旨いなと感じる。
 カツ丼にしてもやはり衣は脱げてしまうのだが、裸の肉もふんわり柔らかくて、ご飯
 と一緒に食べて困らない。味付けは不足を感じさせないものの、やや薄めな印象。こ
 れはもしかして、普段、とんかつを浸して食べるよう指示される、あのツユを使って
 いるのだろうか。だとしたら面白いな。玉子の塊具合は、半熟からやや生な部分が残
 るくらい。タマネギが少々入っているのと、青ネギの根に近い部分が少し入っていた
 くらいで、野菜はあまり多くない。玉子のコクと、とんかつの味でぐいぐい食べさせ
 るカツ丼だ。とんかつとして食べたときは、クリスピーさばかりが強調され、肉の味
 が判りにくかったが、肉が厚めに切ってあるということもあり、カツ丼では肉の旨さ
 が堪能できた。980円という価格に対する不満は、肉の厚さとしっとりさが残る揚げ
 加減による満足感の前に霧散してしまった。僕はこれまで、とんかつ専門店のカツ
 丼ってあまり食べてこなかったけれど、これからは積極的に食べようかな?と思っ
 た。でも、キャベツが添えられないのはちょっと不満だなぁ。通常、カツ丼にキャベ
 ツが付くことはないので、カツ丼という料理が宿命的に抱えている問題なのだが、栄
 養バランス的に野菜が少な過ぎるのだ。また、食べた後からは満足するけれど、食べ
 る前は価格に対する心的ハードルが高い。これは致し方ないのかもしれないが。そう
 いえば、ここはまだ、平日昼のロースかつ定食を食べていないんだよね。次回は初志
 貫徹で頼むようにしたい。(05.12)

 再訪。平日のランチタイムは850円のサービスセットがあるため、それを目当てに訪
 れた。僕が頼んだのは王道のロースかつ定食。ロースかつ、キャベツ、ご飯、豚汁、
 漬物という、とんかつ店の王道に当たる定食だ。とんかつのサイズは少し小さめだ
 が、値段を考えたら全く不満はない。僕の目測だが、楕円形の長いほうの直径が15cm
 ほどだろうか。肉の厚みは厚いところで1.5cmほどあった。以前にも書いたが、とん
 かつの衣はカリカリ。そのレベルは薄い煎餅でも張り付いているのかと思うほど。そ
 れがこの店のとんかつの特徴なのだ。ソースは秘伝のソースとやらが卓上に用意され
 ているが、基本は醤油系のタレに付けて食べる。とんかつの衣がカリカリなのは、こ
 のタレに浸けてもふやけないようにするためのようだ。タレはニンニク風味で醤油辛
 い。僕は開店早々に訪れているが、こんな味だったかな?と感じた。生ニンニクを漬
 け込んだ醤油を何かのダシで割ったようなタレなのだ。そこへきめ細かく、淡雪のよ
 うな大根おろしと、鶉の生玉子が入っている。これをグルグルと混ぜてから、とんか
 つと一緒に食べる仕掛け。衣が硬く、油をあまり吸っていない上、タレがさっぱりし
 ているので、揚げ物とは思えないほど重くない。それはつまり、ご飯があまり進まな
 いということで、おかわりは不要だった。ここまで書いて、過去のレビューを読んで
 みると、笑うほど同じことを書いている。タレに浸すと肉と衣が分離してしまうのも
 変化はなかった。少し変わった点といえば、卓上にソースとドレッシングが用意され
 るようになったことで、僕はどちらも使ってみたが、普通に旨いという程度だった。
 特にドレッシングはマヨネーズ系なので、それくらいなら僕はこの店のオリジナルダ
 レで食べたほうが良い。ボリューム的にはランチとして程が良く、大食いな人はご飯
 をおかわりしてモリモリ食べていた。僕は前回同様、キャベツをおかわりさせてもら
 い、以前同様、たっぷり盛ってくださったので、ありがたく感じながら完食した。今
 回少し、あれ?と感じたのはご飯がイマイチだったこと。仁多米が使われており、確
 かに前回は旨かったんだけどな。肉はランチ用らしく、ちょっと硬め。しかし、決し
 て嫌な硬さではないし、噛み切れないような硬さでもない。国産の上等な豚肉に比べ
 ると少し硬く、ジューシーさに欠けるのだが、費用対効果を考えると当たり前であ
 る。サービスは前回よりもずっと安定していた。女性が二人で切り盛りしているが、
 二人とも丁寧で落ち着いており、物腰が柔らかく、気配りが細やかだった。食後はセ
 ルフで無料サービスの珈琲をいただき、これが意外なくらい旨くて大満足。正直、剥
 がれる衣は苦手なのだが、さっぱり食べられる点と、最低850円でご飯、味噌汁、
 キャベツがおかわり自由で、珈琲までセルフサービスで提供されることを考慮すると
 星3つ。好みは大きく分かれそうだが、逆にそれは、自分の好みにハマれば他店には
 ない魅力を持っているということである。とんかつ好きな人は、一度訪れてみること
 を勧めるし、まずは平日のランチが狙い目と思う。 (09.01)