へんこつ

     広島市西区楠木町2-5-1 TEL:082-238-3680 11:00-21:00頃 月,第3日休 P有
	ラーメン500円、チャーシュウ麺700円、味噌ラーメン600円、
	中華そば定食(中)650円、中華そば定食(小)600円、おでん100円、
	ラーメン+炒飯800円、冷奴150円、砂ずり炒め250円、牛すじ煮込み350円

 下町情緒のある店だ。料理は掲げたものがほぼ全て。それ以外は飲み物だけだ。
 スープは豚骨醤油でかなり濃い醤油色。豚骨の臭いがするものの、芳ばしい醤油
 の香りが立つためあまり気にならない。塩分が強いので好みが分かれそうだが、
 満足できるだけのコクがあるし、これは旨い。「上海総本店」に近い味作りだと
 感じたが、コクは少々落ちる。

 しかし、あの強烈な臭いがない分、僕はこちらの方が好みだ。表面には植物性の
 ような油が多めに浮く。麺はホニムニして、固いコシがあり旨い。
 こういうスープには、この麺って良く合うと思う。具はチャーシュウ、ネギ、モ
 ヤシ、メンマ。チャーシュウは少々臭いがあるものの、味がしっかりしており、
 旨い。メンマは醤油の味がしっかりしており、古い味付けながら歯応えがカリカリ
 で旨かった。
 
 僕の個人的な感覚だが、古いタイプのラーメンという印象。店のつくりは新しく
 はないものの清潔で開放的。真っ赤な暖簾には、ラーメン、おでん、むすび、と
 大書してある。スタッフは全て年配の方々で、テキパキとはしていないが、無駄
 な動きがなくサービスに気負いがない。こういう雰囲気のラーメン店って個人的
 に好きだな。
 なお、近所に住んでいる人によると「あそこって昼だけの営業でしょ?夜に開い
 てるのって見たことない」とのこと。一応、営業時間は上記のとおり掲示してあ
 ったのだが、麺やスープがなくなると早めに閉めるのかも知れない。(00.10)

 再訪。すごく久しぶりとなる。味噌ラーメンの提供が始まっていた。他にもラー
 メンの大盛とかチャーシュウ麺、酒の肴など、以前よりは少しだけバリエーショ
 ンが増えている。それでも他の店に比べると、厳選されているのだが。それらの
 新メニューにも少し惹かれたが、久しぶりなので普通のラーメンを頼んだ。
 ラーメンにおむすびが2つ付いたセットにしたが、650円のとは嬉しい価格だ。
 おむすびはあらかじめ作り置いてラップがかけてある。そのラップを剥いで手渡
 してくれた。一つは梅むすび、もう一つはゆかりのむすびで、野菜の浅漬けが添
 えられる。少し柔らかめのご飯だけど、むすび加減が上々で、すっきりとした味
 の旨いおむすびだなぁと思いながら食べているとラーメンが来た。

 表面には割と油が浮いている。スープの色合いは濃い醤油色の薄濁りで、乳化系
 の濁り方ではないところが特徴だ。スープを飲むと、醤油の香ばしさがふわっと
 拡がる。ゼラチンのコクはさらりとしているが、不満のない程度には効いている。
 僕は最近、油脂とゼラチンがコテコテに効いたラーメンには飽きつつあるので、
 妙に旨く感じてしまった。現代的な旨味重層型のラーメンではないためパンチは
 ないけれど、しみじみした旨さを感じる。油脂が少ないので咽喉越しが滑らかな
 のも良さと思う。ついついスープを飲んでしまうし、飲んでも胃が重くならない
 のだ。
 
 麺は細くて心持ち柔らかめに茹でられたストレート丸麺。こういうスープには硬
 い麺は合わないと思う。麺とスープの絡みが良くて、するすると口に入る。後半、
 こういうスープならば胡椒が合うのでは?と試しに加えたが、驚くことに全然合
 わなかった。醤油の香りと胡椒の香りがバッティングするのだ。これは意外だっ
 たな。
 
 具材はチャーシュウ、モヤシ、メンマ、青ネギ。チャーシュウはバラ肉で、匂い
 もなくシンプルに旨かった。メンマも甘さがほとんどなく、食感がカリカリで、
 特に個性はないけれど旨かった。ラーメンのメンマはこういうので良いと思うん
 だよね。変な甘さを付けるよりもずっといい。
 そして素晴らしく旨かったのは青ネギ。きっちりとネギの香りがする青ネギで、
 これは水耕栽培ではなく、土栽培の青ネギに違いない。この青ネギの清涼感が、
 ラーメン全体を包み込んで、全体を引き締めていた。乾いて味も香りもないネギ
 を使う店が多いけれど、やはりネギは土栽培ものを使い、切り立てを使うに限る。
 
 サービスも家庭的かつ庶民的で、妙に寛ぐことができた。本当に良い店だなと思う。
 僕もやっと、こういう店のしみじみとした良さが判ってきたということなのだろ
 うか。おでんも旨そうだったので、次回は味噌ラーメンとおでんを食べてみよう。
  (06.10)