グリルあかね

  尾道市十四日元町7-11 TEL:0848-20-7070 11:30-14:00 16:30-21:00 月休 P有

 日替りランチ1,050円(11:30-14:00)、ハヤシラ イス1,575円、オムライス 1,050円、
 あかねコロッケ1,050円、フィレ肉のカツサンド 1,050円、ハンバーグ1,260円、
 ビフカツ1,995円、あかねの松花堂2,100円

 尾道市役所の前にある洋食と焼肉の店だ。ちょっとややこしいのだが、店舗が
 洋食スペースと、焼肉スペースに分かれていて、僕は洋食のほうで食べたのだ。
 珍しい形態の店だなと思ったら、尾道では50年も続いている大変な老舗らしい。

 色々と面白そうな料理が並んでいるので、ちょっと迷ったが、ここは王道のハヤ
 シライスをお願いした。この店では米沢牛を使っているというし、ドミグラス
 ソースを味わってみたかったのだ。値段はやや高めだが、提供された料理を食べ
 て納得した。値段相応の内容で、安いとは思わないが、高いとも感じなかった。

 ご飯とソースは分離した形で供されるが、それはソースにとろみがないためだと
 思う。とろみが付いていれば、ご飯がふやけないので最初から全部かけても大丈
 夫だが、さらりとしたソースの場合、ご飯がぶよぶよになってしまうので、その
 都度、かけたほうが旨いのだ。
 
 内容はドミグラスソースの中に、5〜6個の肉塊と、レアな触感の玉ネギだけ。
 ワインがふんだんに使われているのか、かなり深い赤銅色をしている。油脂や
 ゼラチンに頼りすぎず、旨みをしっかり凝縮してあり、そこへ胡椒が隠し味で効
 かせてあった。適度な酸味、爽やかな渋味、ほろ苦さ、ごく軽めの甘さがあり、
 さっぱりしているが味わい深い旨さだった。

 雑誌にはフィンガーリブを使うと書いてあったが、僕が食べたときは頬肉のよう
 に感じられた。もしかしたら、その時々で使う部位が違うのかもしれない。
 この肉も文句なしの旨さで、満足できた。玉ネギをわざとレアに仕上げるのは、
 甘さを過度に演出したくないということなのだろう。僕はこのスタイルが合って
 いるように感じられた。
 ちょっと残念だったのは、付け合わせのサラダの野菜が少し変色していたことと、
 味付けがシンプルなフレンチドレッシングだったこと。悪くはないけれど、ハヤシ
 ライスのように工夫を効かせてもらいたかった。
 
 連れが頼んだ、カツサンドとあかねコロッケも相伴に預かったので、少し書くと、
 カツサンドにはフィレ肉が使われているようだった。それをレアに揚げ、ドミグ
 ラスソースに浸して、焼いた食パンで挟んである。それはもう、旨くないわけがな
 く、肉は歯を当てなくても唇で切れそうな柔らかさで、さっぱりしたフィレ肉の
 繊維に含まれた肉汁は豊富で、少量しかないのに1,050円に納得できた。
 あかねコロッケは非常にユニークな料理だった。耳を落とした食パンの片面にさっ
 ぱりとしたベシャメルソースを塗り、全体にパン粉を付けて揚げ、それを食べ易い
 ように切って供する。ソースはなんと、カレーライスに使うと思われるソースが添
 えてある。正直なところ、僕は食パンが油を吸っているのが気になったが、味的に
 はちょっと面白いクリームコロッケのようだ。パンが使ってあるので、女性ならば
 この一品で満足できるボリュームがある。

 カレーソースは、スパイシーな香りがほとんどなく、辛さも皆無に近い。きっと刺
 激に極めて弱かった昔の人は、これでもスパイシーだったのだろう。それにしても、
 やや油脂と小麦の多い料理だと感じた。ノスタルジアがたっぷりと感じられるの
 で、好きな人にはぜひオススメしたい。サービスは悪くはないけれど、老舗的とい
 うか、悪気は全くないけれど物理的にはあまり良くない。何よりもすぐにフロアか
 らいなくなってしまうので、何を頼むにしてもその度に呼びに行く必要があった。
 もう少しフロアを充実させても良いのではないか。
 また、ホスピタリティが低くはないのだから、テクニックを学んでほしい。
 あるいは、夜の焼肉がメインなのかも知れず、そうであるなら、サービス面はさほ
 ど気にならないだろう。

 今回は、シンプルな米沢牛は食べなかったので、ぜひ次回は焼肉で味わいたいと
 感じたが、さすが尾道、立派な老舗洋食店があるものだと感心したのだった。
 なお、この店は楽天市場にも出店しており、料理について詳しく説明されている
 ので、ぜひ参考にしてほしい。 (03.08)