サワディー・レモングラス・ダイニング・ソーン

   広島県広島市東区光町2-6-5 TEL:082-262-5111 11:00-14:00 17:00-22:00

 タイ風さつま揚げ525円、豚ミンチサラダ840円、トムヤムクン1,365円、
 魚の甘辛揚げ1,260円、グリーンカレー1,155円、えびせん420円、
 サリナスとニラと豚肉のタイ風味噌炒め682円

 JR広島駅の新幹線口近くにあるホテルチューリッヒの1階にある店だ。中央
 通り沿いにある「サワディー・レモングラス」の2番目の店。「ソーン」とは
 タイ語で「2」を意味するのだとか。この店に入っているワンチャイというシェフ
 は中国料理とタイ料理が同じくらい得意なようで、僕たちが何気なく頼んだ
 「サリナスとニラと豚肉のタイ風味噌炒め」の腕が実に中国的で、唸らされた。
 メニュー選びには細心の注意を払ったが、料理はどれを頼んでも間違いがない
 という印象。えびせんはきっちりと揚げ立てだったし、さつま揚げは自家製か、
 それに近いものだった。香辛料がしっかりと効いており、日本のさつま揚げと
 は異なる料理。そもそも「さつま揚げ」と書いてあるけれど、さつま揚げじゃ
 なくて「トードゥマンプラー」というれっきとした料理名があるのだ。僕だっ
 てイタリア人が「きしめん」のことを「日本風タリアテッレ」と呼んでたら
 「これには『きしめん』っていう名前があるんや」と文句の一つも言いたくな
 るもんな。それはさておき、他には豚ミンチサラダが旨かった。これはラープ
 ムーという料理。本来はもち米を煎って作るはずだが、そこまでは作り込んで
 なかった。でも、充分に旨い。コブミカン、ミント、ガー、レモングラスなど
 など様々なハーブ類が織りなす香りと、フレッシュな唐辛子の香りと辛さ、そ
 れに酸味も加わり、口の中が一気に南国へトリップする。あー、こういう味は
 熱い地方ならではだ。寒い冬に食べていると、楽園を思い浮かべてしまう。
 旨い。
 豚肉はミンチと書いてありながら、下茹でした肉を包丁で細かなダイス状に切
 ったもの。中国料理を学んだ者ならではの下拵えだ。〆に頼んだトムヤムクン
 は、エビの頭付きが4匹も入っており、価格的にはまったく高くないと感じた。
 ハーブ類もきっちり効いており、辛さも充分。しかし、どちらかといえば、ラ
 ープムーのほうがフレッシュな旨さが感じられた。トムヤムクンにココナッツ
 ミルクが使われており、その甘さとコクが逆にトムヤムクンの香りと軽くて深
 みのある味を邪魔してしまっていた。これだけが残念。本場ではどのように供
 されるのか判らないけれど、僕はココナッツミルクは不要と思うな。こういう
 料理を食べるときには、どうしてもビールがほしくなってしまうものだが、生
 ビールはバドワイザー、瓶ビールはアサヒスーパードライ。僕の好まない銘柄
 なので、どうしようかと思ったが、実はこの料理には生のバドワイザーが意外
 に合った。むしろエビスビールなどのオールモルトタイプは合わないかもしれ
 ない。面白いものだ。また、カリフォルニアワインが面白いので、タイ料理で
 はなく、中国料理を注文するならチョイスしても良いだろう。なんでも直に宇
 品港へ入れているそうで、全国でもここにしかないワインがあるらしい。僕の
 見たところ、カリフォルニアのすごく良いものではなくて、テーブルワインの
 ちょっと上くらいのレベルだと思った。カリフォルニアにはそれくらい出せば
 充分旨いワインがいくらでもあるのだ。サービスはホテルなので、必要かつ充分。
 それなのにサービス料を徴収しないのだから、大したものだ。まだまだこの店
 はそれほど知られておらず穴場的だと思う。シェフの腕は相当良いとみた。
 ちょっとだけワガママをお願いして、宴会などをしてみると大当たりかもしれ
 ない。(02.01)