パーパイタイ

http://hamanet.jp/kaishoku/detail.aspx?txtKshopcd=2632

 広島県福山市明治町2-29 TEL:084-971-8810
             11:00-14:00 17:00-23:00 無休 P有

 チューィランチ800円、Aランチ~Eランチ800円、ヘルシーランチ1,200円、
 レディースランチ1,500円、コース2,500~3,000円、トムヤムクン1,200円、
 ブーバットボンガリー3,000円、ゲーンキャオワーンガイ1,000円、
 ヤムウンセン800円、ヤムプラードゥクフー2,000円、ソムタムタイ1,200円、
 ポービャソット1,000円、パッタイ1,000円、ポーピアトート800円、
 トートマンプラー1,200円、ガイヤーン1,000円、カーオパット800円、
 カーオマンガイ800円、クイッティアォ700円

 福山市の中央公園南に建物一つが丸々タイ王国のような、ちょっと驚きの施設が
 あるのだが、そこの1階と2階にある店だ。
 この建物はその他にイベントホール、カラオケ、タイ古式マッサージなどが入っ
 ている。以前見つけて、こりゃまたバブリーな施設だなと感じたが、料理を食べ
 てさらに驚かされた。これは単にジャブジャブのお金を注ぎ込んだだけの施設で
 はない。タイ王国の文化を伝えようとしているのだということがよく判った。
 
 僕が訪れたのは昼で、ランチは800円から提供している。かなり種類があるけれ
 ど、日替りの一つがラープ・ムーだったので迷わず日替りを選んだ。
 ちなみに日替りは2種類あって、もう一つはゲーン・マッサマン・ガイ。
 タイ料理好きな人なら、渋いねぇと嘆息すること間違いなし。注文時に、辛めで
 お願いできるかと訊くと「大丈夫」とのこと。果たして運ばれてきた料理には、
 ラープ・ムーの脇に粗挽きの唐辛子などの混合辛味スパイスがたっぷりと盛られ
 ていた。なるほど、これで自由に辛くしろということらしい。
 さすがクルワンポンの国である。内容は、ラープ・ムー、もちろん長粒種のご飯、
 生春巻(ボーピア・ソット)、トムヤムクン、デザート。
 ご飯の盛りも良く、成人男性が充分満足できるだけの量がある。ラープ・ムーを
 一口食べると、おーっ!これだよ、これ。ミントの葉の爽やかな風味、レモンの
 酸味、ナンプラーの旨味、赤タマネギのシャキシャキ感と清涼感、コリアンダー
 やニンニクの癖のある風味、香ばしい煎り米などが豚挽肉と一緒にドーン!と
 口の中へ拡がる。辛さはデフォルトでは控えめ。
 しかし、旨いラープ・ムーだなぁ。そんなに何度も食べた料理ではないけれど、
 僕の少ない経験値の中では最高レベルの旨さ。脇に生のキュウリとキャベツが添
 えられるので、それと交互に食べても旨い。
 
 しかし、最高に旨いのはご飯に混ぜ込んで食べること。ご飯が触媒となって、
 そのまま食べる以上に旨いのだ。僕は途中で辛味スパイスを混ぜ込み、ガツンと
 辛くして食べたが、少しくらい辛くしても旨さは全く変わらなかった。
 さらに、生春巻にはレタス、キュウリ、セロリ、人参などの他に、茹でた鶏肉や
 海老も巻き込んであった。 800円のランチでここまでするか?と思うほどの充実
 である。味は野菜のシャキシャキと米皮のもちもち感の対比が良くて、久々に旨
 い生春巻を食べた。この料理は一時期、居酒屋などでもてはやされ、とにかく野
 菜を巻けばいいんでしょ?的に提供されていたが、やはり文化的な裏付けがない
 と本物にならないと痛感した。本物の生春巻は、とても旨い料理なのだ。
 
 さらに、スープがトムヤムクンなのだから嬉しい。本当にこれで800円?と
 笑うほど。嬉しくなってしまったので、単品でヤム・ウンセンをお願いしてしま
 った。僕の大好きな、酸っぱくて辛い春雨のサラダだ。この料理も期待を裏切
 らない旨さで、使われていたのは春雨をメインとして、紫タマネギ、セロリ、
 キクラゲ、キャベツ、茹でた小イカ、茹でた海老、粗く挽いた豚肉、干した桜
 海老、ピーナッツだったかな。うーむ、やはりこれも旨い。トムヤムクンにも
 入っていたが、こぶみかんの葉(バイマックルー)が結構使われていて、
 しかもそれが生のように見える。実際、香りも素晴らしいのだが、これは直接
 輸入しているのだろうか。いやはや、最初から最期まで感心しっ放しで、知ら
 ず知らずのうちに頬が緩んでいた。これほど素晴らしい店が福山に生まれてい
 たとは。
 
 あ、そうそう、ランチにはデザートが付いていたが、カボチャをココナッツミ
 ルクで煮たもので、ほんのり甘かった。僕なんかには予想もできないデザート
 だが、辛い料理の後にはとても良かった。サービスも非常に良くて、最も印象的
 だったのは1階のエントランスにいた、タイの女性。
 我々の顔を見るなり、一人一人の眼を見ながら、サワディーカーと手を合わせて
 挨拶されるのだ。とても丁寧な挨拶に、僕は思わずドキドキしてしまって、
 うわ~、タイの挨拶って確か、男性はサワディークラップだったよね?
 こちらも手を合わせるのかな?それとも外国人で仏教徒でもない僕がやると
 変だろうか?などと頭の中でグルグル考えてしまい、結局、何もできなかった。
 挨拶一つにしても実際に使ったことがないとできないものだ。
 注文を取りに来てくれた女性は、そこまで丁寧ではなかったけれど、
 概ねサービスは良い。さらに、建物と立地が素晴らしい。
 
 公式サイトに少し写真が出ているが、天気が
  良ければオープンテラスを使うことができるし、目の前には中央公園の緑が広
 がっている。実際、僕はオープンテラスで食事したが、とても爽やかだった。
 これから暑くなると、涼しい店内を選ぶか、タイ料理を食べるに相応しく、
 暑い屋外を選ぶか悩ましくなりそうだ。それにしても福山市の人が羨ましいな。
 駅の近くにこんな凄い店があるなんて。
 実際、僕の隣のテーブルでは、背広姿の男性3人が、ごく普通に昼休憩を利用
 して食事を楽しんでいた。ランチだけで星4つを付けてしまったが、近々に
 再訪して、夜の料理を食べてみたいと思った。ランチでもちょっと信じられな
 いくらい手抜きがないのだから、夜の料理が旨いであろうことは容易に想像で
 きるのだ。 (09.06)