天一(広島そごう本館B2)

  広島市中区基町6-27 TEL:082-512-7839 10:00-20:00(?)

  天丼(竹)840円、かき揚げ天丼840円、天丼(松)1,260円、
  穴子天丼1,050円、赤出し碗210円、天むすびセット473円

 広島そごう新館地下1階の特選食品街の中にある店だ。広島そごう本館10階にも
 同名の店があるが、こちらは持ち帰りが主体のため、3種類の天丼専門店として
 営業している。カウンターのみ6席しかなく、売場で食券を購入して入店する仕
 組みだ。店内は禁煙と断わってはないが、カウンターには灰皿が置いてないし、
 食品売場へ直結しているので基本的には禁煙なのだと思う。
 
 僕はかき揚げが大好きなので、天丼(竹)とどちらにしようか悩んだが、ディスプ
 レイされている天丼をよく見ると、天丼(松)には海老もかき揚げものっているの
 で、贅沢だがそちらを頼むことにした。
 席に着くと、目の前で自分の天ぷらが揚げられるのが見える。そして、天ぷらが
 揚がったところで、丼にご飯が盛られ、すぐさま天ぷらが盛り付けられた。提供
 はごくシンプルに、天丼と漬物だけ。そして、吸物がない代わりにお茶が供される。
 僕が頼んだ天丼には、海老2本、牡蠣、穴子、シシトウ、椎茸の海老詰めがのって
 いた。天には柚子の皮が置かれ、胡麻油の香りと良く合っている。
 
 しかし、気になったのは衣の触感。揚げ立てであることは見ていて明らかなのに、
 衣がフニャフニャで触感の楽しさに欠けるのだ。どうしたことだろうか。いくら
 ツユに浸したとはいえ、十数秒でクリスピーさが失われるのでは、あまりに脆す
 ぎる。海老に至っては衣が脱げる寸前だった。また、いくら天丼とはいえ、ちょ
 っと衣が厚すぎないだろうか。もう少し薄く、からりと揚げたほうが種の触感の
 コントラストが良くなると思う。

 ツユはカリッと辛口で、鰹節の香りが強く感じられる。鰹節と胡麻油の香りが混
 ざると、天丼らしい勢いのある風味が立ち上がり、俄然、食欲が刺激される。
 ツユの分量も程よく、丼の底に残るほど多くもなく、足りないほど少なくもない。
 天丼としての味的バランスは素晴らしいと思う。種の中では牡蠣が季節感を感じ
 させてくれて嬉しかった。大きさも立派で、実に旨かった。海老は少し大き過ぎ
 るかな?もう少し小さな海老のほうが香りも上品で旨いと思う。ぷりぷり感は大
 きいほうが上だが、揚げたときの食味はさいまき程度が旨いと思うのだ。

 穴子はこちらも大きかったが、少しだけ穴子特有の生臭いような風味が感じられ
 たのが難。佳品的に旨かったのは、椎茸に芝海老か何かを詰めたもので、椎茸と
 海老のエキスが交じり合った味は、あー、こういう組み合わせって旨いんだな、
 と思わせてくれた。かき揚げは芝海老のぷりぷり感が素晴らしいが、衣のざっく
 りとした感じが出ていなくて、少々重たく感じてしまった。
 
 揚げ油はおそらく、とうもろこし油などの植物油と、胡麻油のブレンドではな
 いか。胡麻油を使っているのは、香りから明らかだけど、100%だともっと強い香

りがするはずだ。ご飯の炊き加減は、天丼オンリーの強みか、ぷりぷりの硬めで、

 ツユがかかってもさらりとしている。
 
 添えられた漬物は3種で、胡瓜の浅漬けは良かったが、既製品的な着色料を使った
 漬物もあった。スタッフは料理人が一人と、調理補助兼会計フロア担当の女性が
 いるだけだが、この女性の笑顔は素晴らしく、ホスピタリティも高かった。
 この店は持ち帰りが本来の目的で、付随する形でこのような天丼専門スペースが
 あるだけなので、単品の天ぷらを揚げ立てで食べさせる本館10階とは、おのずと
 揚げ方が異なるのではないかと思う。しかし、それらを差っ引いて考えても、こ
 の価格でこの内容の天丼が食べられるのは嬉しい。昼のちょっとした穴場として
 利用できるのではな いかと思う。 (03.01)

 そういえば、ここは本館の地下2階へ移転したのだった。しかし、よーく見ると、
 丼の値段が値下げされているではないか。天丼(竹)945円→840円、かき揚げ天丼
 945円→840円、天丼(松)1,470円→1,260円と、100〜200円程度安くなっている。
 材料等が違うのかもしれないが、より利用しやすくなったということだろう。
 今回は通りかかっただけなので、次回、再訪したいと思う。 (04.03)