洋食「みんな」

 広島市中区白島中町4-16 TEL:082-224-1565
  11:30-21:00(14:00-17:00はカフェタイム) P有 無休

 チーズ入りとんかつ定食1,200円、ひれかつ定食1,200円、ハンバーグ定食1,200円、
 魚の醤油焼き定食1,200円、海老クリームコロッケ定食1,200円、
 海老フライ定食1,500円、豚ひれかつ御膳2,000円、海老フライ御膳2,000円、
 海老クリームコロッケ御膳2,000円、魚醤油焼き御膳2,000円、
 和牛ハンバーグ御膳2,000円、和牛ロースステーキ御膳2,300円、
 にんにくご飯+500円、雲丹ご飯+1,800円、食後の珈琲+300円、
 雲丹ご飯御膳3,500円、タンシチュー3,000円、酒類・単品・持ち帰りも有

 有名な、正統で旨い洋食を出す店だ。昼なんかはかなり混んでいるので、並ぶかも
 知れない。ステーキ、ビーフシチュー、フライもの、何を食べても裏切られない。
 また、洋食店として秀逸なのが、ご飯が旨いこと。ちょっと固めに炊いてあって甘
 味があり、ぷりぷりしている。洋食はその派生からして、原則パンではなく、ご飯
 で食べるもの。ご飯の旨さは大切なことだと思うのだ。唯一イマイチだったのが、
 味噌汁。他のレベルが高かった分、気になった。サービスは悪くはないけれど、良
 くもない。丁寧だがフレンドリーさはなく、態度とは裏腹に冷たい印象。(98.11)

 

 再訪。ビーフカツ御膳を食べた。みんな御膳が食べたかったが、その日の料理に蒸
 し物が使われており、ちょっとだけ時間がかかりますと言われたので、揚げ物にし
 たのだ。内容は、ビーフカツ2枚、茹で野菜、鶏肉とホワイトソースを加えたココ
 ット、ジャガイモ饅頭のダシ餡かけ、コンキリエのマヨネーズサラダ、魚の唐揚げ
 を添えたサラダ、ご飯、味噌汁、漬物という内容。
 
 どれもしっかり作り込まれており、2,625円を高いと感じさせなかった。ビーフカツ
 は中心がややレアに揚げてあり、箸で切れるほどに柔らかい。味付けはドミグラス
 ソースで、下手したら牛肉の味を殺してしまうところだが、肉の味がしっかりと主
 張し、ソースは脇役に徹していた。ココットは一見、ただのココットに見えるけれ
 ど、食べてみると鶏肉が出てきたり、ホワイトソースが加えてあったりするところ
 が、楽しい。
 
 食べる者が「おっ!」と思う仕掛けだ。以前、味噌汁の味を指摘したが、今回は姿
 は見えずとも魚のダシがしっかり感じられて旨かった。ご飯も相変わらず固めでぷ
 りぷり。飯粒がしっかり立った旨いご飯だ。おかずが旨いし、ご飯も旨いので、僕
 はご飯をおかわりした。これだけ旨いご飯なんだから、追加料金が必要だろうと思
 ったが無料。うーん、嬉しい。大食な人はおかわり必至だ。
 
 連れが頼んだタンシチューも一口もらったが、繊維はさくさくしていながら、こち
 らも箸で切れるほど柔らかい。タンの味がしっかりしており、ドミグラスソースは
 ビーフカツに使われているものとは味が違う。どちらかといえば、ビーフカツより
 もタンシチューのほうが、僕は好きだな。
 
 また、前回、サービスの冷たさを指摘したが、そんな印象は完全に払拭されていた。
 厨房のスタッフに至るまで気持ちの良い挨拶ができており、随分改善された様子。
 栄養のバランスが良いし、料理の完成度が高いので、少しくらい高くとも、ゆっく
 り落ち着いて、旨い昼食を食べたい人にはすごくお勧めできると思った。今後も高
 いレベルを維持してもらいたいと願う。(02.01)

 2006年10月末に並木通り沿いの袋町から、白島中町へ移転したようだ。今度は2台
 だけど、駐車場が用意されているのが嬉しい。(07.02)

 再訪。白島に移転してからは初めてになる。魚の醤油焼定食というのにも惹かれた
 が、ひれかつ定食ってどうですか?と訊くと「お勧めです。ウチはこれで大きくさ
 せてもらったようなものですから」と言われた。そうだったのか?知らなかったな
 ぁと思い、ひれかつ定食をお願いした。
 
 ちなみに、この店のセットは概ね、定食と御膳に分かれるが、定食ではメインに
 ご飯、味噌汁、小鉢、漬物が付き、御膳になると前菜的な一皿や、食後の珈琲が付
 いてくる。店内が空いていたためか、料理の提供は思ったよりも早かった。メイン
 の皿にはひれかつが4切れとポテトサラダ、生野菜のサラダが添えられている。
 ひれかつは薄くパン粉を付けて揚げてあるが、全体に満遍なくソースをまとってお
 り、フライのクリスピー感は皆無。ふにょっとして、ややグズグズになりかけてい
 る、というのが正直なところ。こう書くと、なんじゃそりゃ?と思われるかもしれ
 ないが、見た目には決して不味そうではなく、独特の照りがあって、しっかり旨そ
 うなのだ。
 
 脇に芥子が添えてあるので少しのせて一口食べてみる。前歯で噛むと、肉とは思え
 ないくらい、ふわっと歯の進入を受け止め、繊維感なくホチッと噛み切れる。え?
 と思って肉の断面を確認したほど。ひれ肉は確かに柔らかいけれど、それにしても
 柔らか過ぎ。たぶん、タマネギでマリネするなど、何らかの下拵えがしてあると思
 う。
 
 なるほど、これが「みんな」伝統のひれかつなのかーと妙に感心してしまった。
 逆にとんかつというのはクリスピーであることが絶対条件ではないんだな、とも思
 った。冷凍食品の肉モドキのような柔らかいだけで味がないのとは違い、咀嚼する
 と肉の味がちゃんとする。当たり前だけど。ソースは傾向的にはウスターソースと
 ケチャップを混ぜたような味だが、そこへ生ニンニクのフレーバーをほんの少し利
 かせたり、スパイス感を感じたりと、ドミグラスソースとは全然別な面白さがあっ
 た。ひれかつ4切れは少し足りないかと思ったけれど、食べ終わるとちょうど良い
 ボリュームだったし、値段を考えると満足感はとても高い。
 
 ちなみにポテトサラダも真っ当に旨かったし、生野菜のサラダは水菜とレタスで、
 胡麻ドレッシングがかけてあった。こちらも野菜がぱりっとして端正な印象。
 そう、全体的に料理が端正で美しいんだよね。居住まいを正したくなるような料理
 群と感じた。
 
 その他の料理は、小鉢がタケノコと挽肉を煮たもの。冷たかったのが少し難だけど、
 タケノコは水煮ではなく、自分で茹でたもののようだったし、挽肉と合わせること
 で和食ではなく、洋食っぽさが感じられる。

 漬物は青菜と壺漬けだったが、どちらも絶品ではないにせよ、真っ当に旨かった。
 以前はもっとご飯が旨かったという記憶があるんだけど、これはブレの範囲かな?
 店内は真っ白な壁紙に覆われ、テーブルにも純白の布クロスが敷いてある。もう、
 これだけで僕なんかは嬉しくなってしまう。フランス料理店を謳う店でも、コット
 ンの布クロスを敷く店は少なくなっているが、流石、老舗の矜持は違うと痛感した。

 料理は定番の他に、月替わりの新メニューもあるようで、僕が訪れたときはオムラ
 イス、次の月はミートソーススパゲッティと書いてあった。この店が作るのであれ
 ば、何かしらの工夫が効いているに違いない。そういう料理を楽しむのも面白いだ
 ろうな。店内は2人掛けのテーブルが5〜6セットと、4人掛けのテーブルが3セット
 だったかな。 4人掛けのほうはカーテンで仕切れるようになっているなど、細かな
 配慮が伺えた。僕が訪れたときは男性二人で切り盛りしており、フロア担当の男性
 もコックコートを着ていたので、厨房を出たり入ったりしているように感じた。接
 客はフレンドリーで温かく、非常に居心地の良いものだった。僕意外の客は皆、常
 連さんのようだったが、その理由は判る気がした。以前、駐車場は2台と書いたが、
 5台にまで増えているようだし、満車の場合は近所のコインパーキングも利用可と
 のこと。帰り際に「旨かったです、並木通り以降、久々に来ました」と言うと「並
 木の前は仏壇通りでやっていたんですよ」と言われた。それは知らなかった。歴史
 がある店がこういう良い形で続いているのは素晴らしいことだ。しかも、並木通り
 時代より500円近く安価になっているし。気分的には星4つ要検討レベルと感じたし、
 夜に一度来てみなきゃと思った。 (08.05)

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