焼肉コリア料理「みつる」

広島市南区出汐1-15-10 TEL:082-256-4129 12:00-13:00 17:00-22:00 無休 P有

 みつるセット(おまかせ5種)2,300円、特上カルビ1,500円、牛ロース850円、
 カルビ500円、タン塩750円、ミノ650円、豚ロース450円、生ソーセージ500円、
 キムチ350円、ナムル500円、レバ刺し800円、牛赤身刺し800円、
 石焼ピビンパプ750円、辛々スープ500円

 国道2号線から少し入ったところ、マツダ教育センター裏の仁保緑地のすぐ目の前に
 ある店だ。旨い肉を出すと聞いていたが、場所が僕の生活地域から離れているため、
 なかなか訪れることができないでいた。しかし、ある日、焼肉ビールではなく、焼肉
 ご飯が食べたいなぁと思い立ったので、これ幸いと車で訪れた。
 
 店に入るとひとテーブルしか空いていない。あらかじめ電話して席をお願いしていた
 ので大丈夫だったが、近くに住んでいるのでなければ、予約するのが賢明と思う。
 席に付くと、まずはウーロン茶とご飯の大を頼み、特選カルビ、ロース、ホルモン、
 レバ刺し、キムチをお願いした。
 
 最初に運ばれてきたのはロースとホルモン。ロースには軽くタレがかかっているけ
 れど、味付けはごく軽め。ホルモンは味噌系のタレがしっかり塗してあった。
 それにしても驚いたのは、ロースの質が見た目で判るほど旨そうなこと。この肉の
 色と脂の入り方は「カオリちゃん」のロースに似ている。ロースと同じ名称で括ら
 れても、実際は様々な部位があるのだが、これは同じ部位ではないかと感じた。
 その肉は一枚というよりも、一個というのが形状を正確に表しているような、面積
 は小さいが、厚みがしっかりある肉なのだ。
 
 熱源はオガライトと思う。テーブルに穴が空いており、そこへ七厘をセットして
 焼く仕組みだ。少し煤が出るのが難点だけど、熱の当たりは安定しており、焼き
 のコツを掴むのは難しくなかった。ロースを最初に焼いたが、ひっくり返さずに
 片面だけをじっくり焼くと、反対側の面に肉汁が膨れ上がって滴るまで待つこと
 ができた。ここまで片面だけを焼いて、引っくり返して色が変わったらすぐに食
 べるのがポイントなのだが(部位や形状によっては網の端で少し休ませる)、熱が
 強すぎたり、弱すぎたり、ムラが多かったりしてできない場合もある。ここの熱
 の当たり方は必要充分だ。
 
 ロースの味はさらりとして、脂も赤身も強く主張しないけれど、塊にした内側か
 ら旨い肉汁が染み出てくる。それほど濃い旨味ではないので、僕は卓上の塩で食
 べてみたが、これがまた旨かった。ご飯と一緒に食べるのであれば、つけダレを
 使っても良いけれど、酒と合わせるのであれば、塩が良いかも?また、この塩が
 グルメソルトなので肉にはとても良く合う。僕は経験的に、肉には海塩よりも岩
 塩が合うと思うが、グルメソルトは正に岩塩なのだ。
 
 ホルモンは腸壁の脂が結構、ぼってり付いたタイプで、コクはあるけれど重めの
 味。少し前まではこの手のホルモンを絶賛していたが、どうも最近は重さを感じ
 るようになってきた。勝手なものだ。たぶん、腸壁の脂に対抗するだけのエネル
 ギーが失われつつある のだろう、若い人はぜひ。
 
 次は特選カルビが運ばれてきた。この店の最高価格だが、なるほど赤身と脂身の
 比率が半々くらいの、見事なサシが入った肉だった。これも旨いけれど、熟成感
 はあまりなく、最初の一切れを旨いっ!と食べた後は少し持て余した。
 しかし、塩で食べると和牛の脂の旨味を心底堪能できる。ご飯は進まないけれど、
 費用対効果的に頼んで良かった肉だった。
 
 そうこうしているとレバ刺しが来たのだが、これまた大満足。臭みは全然なくて、
 ぷちゅぷちゅのとろとろ。こういうレバ刺しは、かなり良い店でなければ出てこ
 ない。値段的には800円と、この店にしてはやや高めだが、これならば全然文句は
 なかった。キムチとナムルは、肉ほど興奮する味ではないが、標準よりは確実に上。
 キムチは白菜キムチのみのようだが、辛さがやや尖り気味の、乾いたタイプのキ
 ムチだった。ご飯にはとてもよく合うが、もう少しジューシー感がほしいところ。
 ナムルはゼンマイ、ホウレンソウ、豆モヤシ、大根と人参だったかな。
 大根と人参が、いわゆる膾に仕上げてあり、それがとても気に入った。やや味付
 けは濃い目で、僕には少し化調が煩わしく感じられた。
 
 ここまでで結構食べているのだが、もう少し食べたかったので、ミノ、肉赤身刺し、
 辛々スープをお願いした。ミノは中国料理の花切りのような切込みが入れてあり、
 形はやや不定形。これは和牛のミノではないか。中心の部分がレア気味に焼くと、
 やや癖のある風味ながらザクザクとした潔い噛み心地と、ワイルド感のある風味
 が感じられた。不味いミノはゴムを噛んでいるようだが、旨いミノは内臓の中で
 も突出して旨いと思う。久々に旨いミノを食べたな。肉赤身刺しは、綺麗なマー
 ブル状になっているが、その脂の入り方が、どこかハラミに似ている部位だった。
 ハラミを刺身で出せば、どうしても独特の風味が鼻に付くはずだがなと思いつつ、
 箸を付けると、これが全然そういう肉ではなかった。たぶん、ハラミの近くでは
 あっても、もう一つ違う部位なんだろうな。味付けは溜まり醤油で、薬味に生姜
 を添えてある。マグロの中トロを食べたような旨味の拡がり方で、ご飯とも好相
 性だった。これは次回も頼みたい料理だな。
 
 そうそう。言い忘れていたが、ご飯も旨かった。ご飯が旨いと少量のおかずで
 ドカドカ食べてしまうため、最後にはご飯が足らなくなってしまった。追加で
 小ご飯を頼むと、さすがに残しそうなのでパスしたが、この日、焼肉+ご飯にな
 ったのは大正解だった。〆には辛々スープを頼んだのだが、思ったよりもボリ
 ュームがあった。スープとはいえ、野菜が大量に入っている。白菜キムチ、白
 ネギ、モヤシ、人参、ホウレンソウなどなど。スープはさっぱりと軽く、やや
 甘め。辛さは穏やかで、ニンニクがよく効いていた。ベースだけなら少し甘く
 感じただろうが、辛いスープにしたのでそれほど気にならなかった。そもそも、
 辛味と甘味は相性が良いのだ。500円という価格を考えると、非常に値頃感があ
 る。最後は腹がパンパンになったけれど、野菜とスープをしっかり補給して店
 を出た。
 
 サービスはバイトっぽい若い女性ばかりだったが、注文票が手元になければ、
 すぐに手の平に書き取るなど、ミスもあるようだけど、それを帳消しにする
 一所懸命さが感じられて好ましかった。店の雰囲気は、コテコテの住宅街の
 焼肉店で、子供が店内を走り回っていてもスタッフは注意しない。子連れで
 断られることはなさそうな雰囲気なので、火傷などの責任は保護者自らが被る
 ことを前提で訪れれば良いと感じた。それにしても良い店だ。
 広島は焼肉のレベルが高いので、探せばこういう店がまだ他にあるのかもしれ
 ないな。(05.10)

 再訪。大勢で訪れたので、ご飯もの以外はほぼ全メニューを食べたが、中でも
 カルビ(店ではカルピと表記)の費用対効果に痺れた。焼肉店のレベルを判断す
 る一つの基準に並カルビを食べてみるというのがある。高い肉はお金を出せば
 手に入るけれど、並カルビに高い値段を取るわけに行かないので、その店の仕
 入れ力が問われるのだ。また、焼肉にして最も旨いのはカルビであり、皆、カ
 ルビの旨さを判っているから、他店と比べ易いというのもある。で、この店の
 カルビだが、値段はたったの500円。出てきた肉を見たら、これが500円!?と思
 うこと必至。それくらい綺麗にサシが入った、実際に食べて旨い肉なのだ。

 それ以外はほぼ前回と同じ感想。特上カルビは部位的にはトモバラかな?旨い
 けれど僕にはやや脂が強過ぎる。その他は何を食べても平均以上の旨さ。ミノ
 も肉厚で隠し包丁が入ってサクサクと旨いし、ホルモンもプリプリで旨い。
 そうそう、以前はなかったみつるセットという、おまかせ5品盛合せというのが
 あり、これを頼んだらさらに費用対効果が高かった。とりあえず最初にみつる
 セットを頼み、次から好みの部位を頼むことを勧めるな。生ものではヤサキ刺
 しが出色。レバーよりもあっさりしていて、プリプリコキコキした食感が独特。
 ヤサキって焼くよりも生のほうが旨いのでは?と思った。サービスはバタバタ
 しているようで、破綻なく回っている。相変わらずいい店だな。
 この店に慣れてしまうと、他の店に行けなくなりそうになるのが最も問題かも
 しれない。 (07.12)

 仁保の住宅街から、国道2号線沿いの広い建物に移った。端的にいえば、以前
 「豚汁本舗」があった場所だ。以前の店でも予約なしで訪れると断られるのが
 普通だったが、今度は場所が良くなったので、前以上に予約は必須。
 僕はいつも、予約を面倒がる人が多いことに驚くのだが、実際に店まで行って
 断られるほうがよほど面倒と思う。他者とコミュニケーションが普通にできる
 人なら、直前でもいいから電話すること。とまぁ、これだけ書いても予約しな
 い人はしないのだだろうが。僕はまた落ち着いた頃に訪れたいと思う。
 今度はバス通りなので、公共交通機関が便利なのが嬉しいのだ。 (08.07)

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