迷ってみましょう広島15

   このコーナーは、積極的に道に迷うコーナーです。

 居酒屋にて知り合いと。「次はどこ行くの?」それがどうしよっかなって思
ってるんですよ。「じゃあ白市なんてどう?終点だし。」白市かぁ〜。白市っ
て何かあるんですか?「いんや何もないよ。」う〜ん何も無いのかぁ。どうし
ようかなぁ。「終点シリーズって事でいいんじゃないの?」う〜ん終点かぁ。
終点ねぇ。

 広島駅から電車に揺られることわずかに40分弱。降り立った白市駅前は、
本当に何もない場所でした。駅前に止まったタクシーから、運転手さんが暇そ
うに顔を出して青空を眺めております。

 実は今回も若干事前調査をしてきました。駅から2キロほど北に旧木原家住
宅という建物があるそうなので、そこに行くことにしてきたんです。なんせ事
前に地図を見た時点で、駅前に何もないのが分かってしまったのですよ。
 駅ホームの観光案内板には、その木原さん家まで徒歩20分と書いてありま
した。20分くらいなら歩かなきゃ。さ、歩きましょうか。

 いや〜しかし寒いですなぁ。寒風吹きすさぶ中を歩く(しかも上り坂)とい
うのは実は、ちと辛い。しかし昔の人はみんなこうして歩いておったわけです
よ。ちょっと遠いからと言ってすぐに車に頼ったりしてはいかんのです。ほら
坂の先に白髪のおばあさんが登られているのが見えます。やっぱり昔の人は鍛
え方が違うんです。まったく現代人は歩き具合が足らんのですよ。歩くのがし
んどいならせめてチャリンコに乗らなきゃ。楽してちゃ太るばっかりですよ。
駄目ですっ。ぶつぶつ。

 最近造成された風の、いささか味気ない団地を抜けて細い道に入ると、突然
魅力的な街並みが広がり始めました。おお〜、こりゃええ感じになってきまし
たよ。周りをきょろきょろ見回しながら歩いていると、観光客向けの無料駐車
場を見つけました。うーむなるほど、なんせこれだけ駅から離れてるんじゃ家
から車で行こうと思う人が大多数でしょうから、駐車場が無料というのは実に
ポイントが高い。ちょっと行ってみようかな、ってな気になる人も多いでしょ
う。

 さて、そこから少し歩くだけで旧木原家住宅は見つかりました。大きなお宅
ですね〜。玄関をくぐります。ん?ん?誰もおらんがな。受付とかも無いし。
脇に電話が置いてあります。

 『管理人は奥におりますから受話器をあげ呼び鈴を長めに押してください』

「長めに」ってところが多分重要なんでしょうな。ではさっそく。
ビーーーーー。
 静かだ。・・・何も起こりませんね。おかしいな。もう一回。

ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「は〜い」。

かなり奥の方から声がして、おじさんがニコニコしながら飛び出して来られま
した。おじさん見るからに嬉しそうです。「どっから来られましたか」「広島
です」「ほー広島ですか」ということでおじさんに大人料金150円を渡すと
おじさんは建物について一通り説明をしてくださいました。いや〜なかなか勉
強になりましたよ。面白い。みなさんも是非行ってみてください。へぇ〜って
思うこと満載ですよ。

 木原さん家を出て、近くのお寺の門に見とれたり、大きなお屋敷の格子の意匠
に感心したりしているうちに、徐々にですね、腹が減ってくるわけです。ところ
がこの白市という町には、飲食店がない!無い!マジで?
 食べ物屋を求め寒空の下を彷徨うこと20分、ついに1軒のお好み屋を発見!
いや〜助かりましたよホント。お好み焼き450円、焼きそば350円という値
段設定までもが仏様並みでした。

 何はともあれ一件落着、と言うことで今回はこれでおしまい。白市は小さいけ
れど実にいい風情の町でしたよ。みなさんも是非どうぞ。

追記:そうそう、飲食店がないだけじゃなく、公衆トイレもないのでご注意を
  (白市駅前のトイレはきれいなトイレでした)。駅までの帰り道で寒さに負
   けたお腹がついにゴロゴロいいはじめ、心持ち内股気味かつ小走り冷や汗
   尻押さえつつあたふたと下り坂を急ぐ羽目になります俺みたいに。
   あぁん、やっぱり甘えてタクシーに乗ればよかった・・・。
    
    え?寒風に耐える冬の草木にとびっきりの肥料を提供すればいい?
   でっきるわけないじゃないですかそんな事ッ!!駄目ですよそんな事
   したら!!ほんとにもう。大人なんですからねっ。
   ・・・若干の水分は提供したかもな・・・

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Kaede/9328/sira.htm
                             by 自転車