美笠

  広島市西区南観音1-10-10 TEL:082-234-5566
   11:00-14:00 17:00-21:00(土日祝は中休みなし) 火休 P有

  そば肉玉600円、そば抜き-100円、スペシャル900円、関西風600円、焼そば550円、
  焼そばスペシャル900円、セット+250円、野菜・玉子・肉+50円、
  そば・ピリ辛麺・イカ天・生イカ・生海老・餅・チーズ・ネギ+100円、
  スジ肉+200円

 観音高校の東側の筋を南下したところにある店だ。店名が「美笠」なので
 「みっちゃん」の全系統のルーツである「美笠屋」と何か関係があるのだろうか?
 と思って訪れたが、たぶん無関係だろうと推測した。確認した訳ではないけれど、
 焼き方などが結構違うのだ。とはいえ、この店はこの店の味が確立されていて、
 それがなかなか旨いのだ。味わい的にはかなりさっぱり系。
 僕が見ている限りでは豚バラ肉から溶け出る油以外は全く使っていなかった。
 油を使わないとどうしてもいくらかは焦げ付くが、それらは直ちに排除され、
 鉄板は常にピカピカで綺麗だった。焼き方は、生地、魚粉、キャベツ、モヤシ、
 青ネギ、天カス、バラ肉×3枚でひっくり返す。
 
 まず、生地が特徴的。非常に脆い生地で、延ばした後もちょっとした拍子に破れ
 てしまう。しかし、だからこそ口に障らないというのもあるのだが。
 また、キャベツの量がデフォルトでも少なくはないが、僕はオプションで野菜を
 プラスしたので、さらに2倍になった。キャベツの質は見るからに良さそうで、パ
 チパチと硬いキャベツではなく、瑞々しさの感じられるもので比較的細切りにし
 てあった。さらにバラ肉の置き方に特徴がある。平行に2枚を置いた後、×字とな
 るよう、先の2枚とは直角に最後の1枚を置くのだ。これにより、ばらけることを
 防いでいるのかな?繋ぎの生地は使わず、そのままひっくり返し、じっくり蒸す。
 文字通り、ドーム型の蓋を本体に被せ、キャベツから染み出る水蒸気でじっくり
 蒸すのだ。
 
 その間に麺の処理を行う。麺は升萬食品の蒸し麺で、それを一度湯で洗ってから
 鉄板に置く。おそらく表面にコーティングされた油を落とすためだろう。徹底的
 にヘルシーさを追求したお好み焼きだなと思う。麺には魚粉とソースで下味を付
 けて炒めるが、この時のソースは仕上げに使うオタフクソースではないように感
 じた。食べただけでは判断できなかったが、隠し味の一つなのかもしれない。麺
 は表面が乾くくらいまで炒めるため、割とパラパラになる。そこへ野菜のパート
 を載せるのだが、最後までコテなどで押さえることはなかった。むしろ、両側か
 ら膨らませて持ち上げるように、決して潰さないように扱っている。麺と合体さ
 せてもそれは変わらず、鉄板に玉子を落として潰し、麺の側に玉子を貼り付けて
 出来上がり。仕上げはオタフクソースを塗り、化調(?)、胡椒、青海苔を振って
 提供する。途中、麺以外の下味がないので、中の味が弱いかも?と感じたが、実
 際、味が付いているのは表面と麺だけで、野菜などには塩味すら付いていなかっ
 た。
 
 しかし、それがこの店の目指している方向なのかもしれない。キャベツの甘味が
 とても良く出ており、しっかり熱が入ってジューシー。油脂はバラ肉の脂だけな
 ので、とてもさっぱりしている。最近は油を上手に使ったお好み焼きが増えてお
 り、そういうタイプはカリカリ感とコクで食べさせるお好み焼きになりがち。こ
 こはその対極のようなお好み焼きで、さっぱり感とジューシーさで食べさせる。

 解釈の仕方でお好み焼きには色んな味わいがあるなぁと思わせる一枚だった。
 ただし、最後まで押さえないため、お好み焼きに高さがある。蒸し麺を炒めてい
 るため、麺もパラパラだし、コテで食べるのはかなり難しい。僕は常に鉄板で食
 べるため、地元の人の中でも慣れているほうと思うが、切り分けるときに、成層
 構造を崩すことがあった。バラバラに崩して食べるのならば、追加で熱は入らな
 いが、皿で食べるほうが美しい。鉄板が苦手な人は皿で頼むほうが無難と思う。

 お好み焼きを焼くのは年配の男性で、奥様らしき女性が補助、そして、息子さん
 らしき男性が配膳等のサポートをしている。判りにくい場所にあるが、ヘルシー
 なお好み焼きが食べたい人には特にお勧め。鉄板も清潔で、店内がきちんと片付
 いていたのも好印象だった。 (06.11)