自転車

夕刻勤めを定時に終えると会社をすぐに飛び出す。安藤の本業である、主夫とい
う仕事の始まりなのだ。夕食の材料の買い出し。今日は、天満屋地下とアンデル
センという段取りだ。安藤は偽エコロジストなので、クリーンエネルギーにより
駆動する自転車が足となる。銀山町から八丁堀へと走り、天満屋の前に自転車を
とめ、地下で生鮮食料品を購入、今度は本通りの人ごみをかき分けながら走り、
アンデルセンに到着、パンにワインにチーズを選ぶ。また自転車に飛び乗り自宅
へと飛ばす。毎日のことだが、分単位の慌ただしさだ。

「メッセンジャー」みたいでかっこよい?

安藤の愛車が数年前に買った9800円の錆びかけのママチャリで、前カゴから
長ねぎやゴボウが飛び出していたとしてもか?

ところで、ここまでで安藤は二つの「しちゃいけないこと」をしちゃっているの
だ。一つは天満屋やアンデルセンの前に自転車をとめる事。これは広島市の条例
違反で、時には撤去され、もらいうける時は2千円近く取られる。もう一つは、
本通りを自転車で走る事で、これにいたっては道路交通法違反。午後0時から午
後8時までの本通りは、歩行者専用道路であり自転車の乗り入れは禁じられてい
るのである(押して歩くのは可)。

実は、広島の街中は、自転車乗りにとっては、かなり窮屈。とにかく、どこもそ
こも駐輪しちゃいけないのである。とめることができるのは、割と不便なところ
にある(一部を除くが)、市営駐輪場だけ。忙しい主夫としてはだね、夕方いち
いち駐輪場にとめて歩いて買い物するような時間はないのだよ。

でも、実際危ないので、本通り乗り入れは止めよう。街の景観を保つためにも路
上駐輪は自粛しよう。それにしても、市営駐輪場1回百円は高くないか?

 安藤トロワー(プロフェッショナル兼業主夫)