茶や

広島市西区庚午中1-4-17 TEL082-271-1780 日休み

 韓定食1,000円(昼のみ)、茶やファゾン1,000円、チャプチェ600円、
 石焼ホルモン、ポックム2,500円、サムゲタン2,500円、豆腐チゲ650円、
 キムチ350円、ナムル350円

 韓国家庭料理を標榜する本格派の店だ。すごいのは焼肉メニューがほとんどな
 いこと。(一品だけそれらしい料理がある。)家庭料理を謳うなら焼肉を出さ
 ないのは当然のことなのだ。店には靴を脱いで、スリッパであがる。家庭的な
 雰囲気を大切にする韓国らしいサービスだ。店は日本人らしき旦那と釜山出身
 の奥さんが運営しているが、料理を作るのは全て奥さん。旦那は切ったり盛っ
 たりするだけで、調理はしないのだ。僕がここで食べたものの中で最も推すの
 は、石焼ホルモンポックム、いわゆるコプチャンチョンゴル。ホルモンは大腸
 を使ってあり、薬念醤で甘辛く炒める。大腸の脂の甘さと、唐辛子の辛さと、
 野菜の甘さが焼いた石の上ではじける。ビールのアテには最高だ。だだし、か
 なり量があるので少なくとも2人以上で頼むこと。これをほとんど食べ終わる
 と、ご飯を入れてポックンパプにしてくださる。これが料理本体よりも旨いと
 思えるほど、旨いのだ。ここには石焼ピビンパプもあるが、これを食べればピ
 ビンパプは要らないと思う。また、ファゾンというのはパジョンのこと(釜山
 訛りか?)。なかなか旨いが、驚くほどじゃない。福山の「南村3」で昔食べ
 ることができた海鮮チヂミとは大きく異なる。普通のチヂミも同様で、煎(ジ
 ョン)の類いはあまり得意ではないようだ。面白いのはメニューにない料理が
 多いことで、僕たちは牛スジの煮込みをいただいた。透明なスープ仕立てにし
 てあるが、青唐辛子の香りと辛さが効いており、焦点がピシッと定まっていた。
 こういう料理はシンプルなだけに料理人のセンスを要求される。ゴテゴテと調
 味料を添加しない勇気と思いきりが必要なのだ。また、キムチはあっさりめに
 漬けてあったが、充分に発酵した旨いキムチだった。僕の好みはもっとドロッ
 としたものだが、そこは好みの問題だろう。僕はつい嬉しくなって、頼み過ぎ
 てしまい、最後に豆腐チゲまで食べた。もちろん、韓国同様トゥルペギ(その
 まま火にかける器)で供され、釜山らしい甘さを控えた旨さだった。これには
 たっぷりのご飯が併せて出てくるので、韓国らしさを味わいたい人は、ぜひト
 ゥルペギにご飯を投入してほしい。飲んだ後の〆には最高だ(ただし、すごく
 満腹になるから注意)。また、客が一杯になった時点(20:00くらい)で店を
 閉めてしまったのが印象的。旦那がビール飲みながら「今日はもう店閉めたか
 ら、ゆっくりしていってな。」と言う。客の回転ばかり考えている店とは大違
 いである。帰る段になって、少々御機嫌になった旦那が「ウチの味は本物さ。
 なんてったってオレは料理しないからな。全部、女房の手の味なんだ。」と言
 っておられた。そうだよな。韓国の家庭料理は「手の味(ソンマッ)」だと言
 うもんな。「あー、そうかオンマの味か。」そんなことを考えながら、食べ過
 ぎて苦しくなった腹をさすりつつ帰路についた。(00.08)

             ‥‥‥‥シャオヘイ拝‥‥‥‥