豆遊

広島県双三郡三良坂町大字三良坂2610-16 TEL:0824-44-2662
  11.00-15.00(土日祝は11.00-17.00) 月休、月一回日休(不定) P有

 豆遊膳1,050円、おぼろ定食735円、あつあげ定食735円、あげ定食735円、
 豆乳オーレ367円、おやつセット(11.00-17.00)367円、ベッケンビール630円

 明治27年創業という「佐々木豆腐店」が運営する、豆腐料理専門店だ。豆腐製品の
 販売も行っているが「豆遊」という出来立ての豆腐製品を食べることができるスペ
 ースが設けてある。場所は三良坂町の中心になるので比較的探し易いだろう。僕は
 以前、ここで豆腐を買って帰ったが、それがあまりにも旨かったので、今度は出来
 立てを食べるために訪れた。頼んだのは豆遊膳。この店で最も高価なメニューだ。
 内容は、おぼろ豆腐、厚揚げ、油揚げを焼いたもの、茄子の揚げ浸し、野菜を芯に
 して豆腐を巻いて揚げたもの、ご飯、豆腐と油揚げの味噌汁、漬物、豆乳だった。
 まず、おぼろ豆腐を食べてびっくりした。大豆の香りが馥郁で、醤油をかける必要
 が一切ない。京都の北野天満宮前にある「とようけ茶屋」で食べた豆腐は、もっと
 旨みが濃厚だけど、大豆の青臭い香りが前面に出てくるタイプだったが、ここの豆
 腐は、上品な甘味だけが濃くて、香りは優しいタイプ。これはもう、僕の好みにド
 ンピシャはまった。すごい旨さである。ちなみに、豆乳の印象も同じ。豆乳嫌いの
 人がいたら、ここの豆乳を飲ませてあげたいくらいである。厚揚げはざる豆腐の形
 にしたものを揚げてあった。こちらも非常に旨い。油のコクがプラスされた旨さが
 出ている。油揚げを焼いたものは、青ネギと生姜が添えてあり、こちらはビールが
 ほしい旨さ。油揚げとはいえ、中の豆腐部分が厚いので、味がしっかりしている。
 ここには三次市の地ビール、ベッケンビールが置いてあるので、その後に車の運転
 が控えてなければ、必ず頼んでいたところだ。茄子の揚げ浸しもシンプルに旨く、
 野菜を芯にして豆腐を巻いて揚げたものもしみじみと旨かった。漬物に薄い色が付
 いていたのが残念なくらいかな。でも、その漬物も自家製らしく、なかなかの旨さ
 だった。そして、もう一つ驚かされたのはご飯の旨さ。口に入れると柔らかく感じ
 られ、表面が崩れてるのか?と思うのに、噛んでみると、今度は飯粒の内部からし
 っかり押し戻す。不思議に思って飯粒を詳細に眺めると、一粒一粒が綺麗に形を保
 っている。ご飯の香りも独特で、一般に流通しているタイプの米ではないと感じた
 ので、この米はもしかして三良坂町の米ですか?と尋ねると「そうなんですよ」と
 の答えだった。大豆を作っている人と同じ人で、三良坂町では有名な米作りの名人
 らしい。米の品種は聞き忘れてしまったが、大豆の品種は「安芸白目」という広島
 県での推奨大豆とのこと。見せてもらうと、黒い筋の部分が白い大豆だった。だか
 らおからにも黒い部分がなく美しい。それにしても、三良坂町の大豆と米が堪能で
 き、しかも、これだけ質が高いのだから、恐れ入るしかないと思う。きっと豆腐を
 作ったり、米を炊いたりする水も旨いのだろう。広島の福屋八丁堀店にある「かわ
 島」に匹敵する旨さだと思う(本店は唐津)。サービス陣は女性ばかりのようで、家
 庭的な温かさが感じられるサービスだった。なお、この店の近くには三良坂産小麦
 を使ってパンを焼いている「麦麦」があり、三良坂産蕎麦を使って蕎麦を打ってい
 る「一寸蕎麦」がある。それらも同時に堪能すると、胃袋で三良坂町を感じること
 ができるから、ぜひ試してほしい。(02.03)